本記事では、Obsidianの具体的な使い方、特に「プロパティ」の活用と「最小限の記法」について解説する。
1.プロパティの意義と使い方

まずは「胸痛」について、ざっくりとノートを書いてみた。 Obsidianのノート上部にある「プロパティ(Properties)」は、そのノートの属性を定義する重要な役割を持つ。それぞれの項目について説明する。

aliases(別名)
ノートの「別名」。これを設定しておくと、別名で検索しても元のノートがヒットするようになる。
例えば「胸痛」のノートに、エイリアスとして「嘔気」や「冷汗」と記載しておく。すると、嘔気を主訴に来院した患者さんを診察している際、「嘔気」で検索して「胸痛(心筋梗塞など)」のノートを想起するといった運用が可能になる。
また「嘔気」「嘔吐」「吐き気」などの検索揺れもエイリアスに含めておけば吸収することができる。
tags(タグ)
ノートが該当するカテゴリー。今回は「#救急」「#症状」を付与した。 タグで検索すれば、関連するノートを一覧表示できる。
「#編集中」といったステータス管理用のタグを付けておけば、後で整理すべきノートを即座に抽出でき、「#指示簿」としておけば入院指示がかなり楽になる。
source(情報ソース)
そのノートの根拠となる「参考資料」。 最初の記事で作成したフォルダ内にPDFを入れておけば、ノートから直接リンクを貼れる。

PDFのリンクを右クリックし「右側に開く」を選択すれば、上図のようにノートと資料を並べて閲覧もできる。
order(並び替え順)
ノートを任意の順番で並べるための数値。 標準ではファイル名順(ABC/五十音順)だが、重要なノートを上位に表示させたい場合に重宝する。


画面左側の「Create new base」からデータベースビューを作成できる。

右上の「Sort」から「order」を選択すると、心電図(order 1)、心不全(order 2)、胸痛(order 3)といった具合に、自分の意図した順番でリスト化される。
2.マークアップ記法とショートカット
Obsidianは、誰に見せるでもない自分だけの知識だ。 私は、ノートを過剰に美しく整える必要はないと考えている。そんな時間があるなら、他のことをしたほうがいい。
Obsidianでは「マークダウン(Markdown)」という記法を用いるが、装飾を最小限に絞れば覚えることは驚くほど少ない。1時間も使えば指が勝手に覚えるレベルだ。
PC版をメインに、必須となる5つの操作をまとめる。なお、「Ctrl + N(新規ファイル)」「Ctrl + W(タブを閉じる)」など、ブラウザ共通のショートカットは割愛する。
2.1 リンクを飛ばす

「半角カギかっこ2つ [[ 」を入力した瞬間に、既存ノートの選択肢が表示される。これを選ぶだけでリンクが貼れる。
2.2 リスト(箇条書き)を作る

「半角ハイフン - + 半角スペース」で箇条書きになる。
2.3 見出し(目次)を作る

「半角シャープ # + 半角スペース」で大見出しになる。## なら中見出し、### なら小見出し。
2.4 操作を1つ戻す

「Ctrl + Z」 操作を間違えた時にこれで戻せる。
2.5 クイック検索

「Ctrl + O(オー)」 で検索窓が出現し、選択したノートへ移動できる。
これである程度、日常業務や学習にObsidianを取り入れるイメージが湧いたのではないだろうか。
次回は、スマートフォンなど別端末との同期について。公式の「Obsidian Sync」の設定法や注意点、他のクラウドサービスとの比較について詳しく解説する。