※本ページはプロモーションを含みません。純粋に私が使用して良かったサービスの紹介です。
前回まではObsidianのPCでの具体的な使い方を紹介した。
本記事ではObsidianの内容を同期し、PCだけでなくスマホやタブレットでも活用する方法、注意点を紹介する。
1.どの方法を使って同期するか?
初回記事で説明したように、Obsidianはあくまでマークダウンファイルの表示・編集ソフトである。そのため、マークダウンファイル自体を同期できれば、複数端末で同じ内容を共有できる。
例えばOneDriveを使えば、フォルダごとオフライン保存されるように設定することで、一定容量までなら無料で同期が可能だ。一方で、Obsidianの公式同期サービスである「Obsidian Sync」は、2026年2月現在で48ドル/年、または5ドル/月の費用がかかる。
しかし、仕事で使う前提であれば、公式サービスであるObsidian Syncの利用を推奨する。
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トラブルの回避: 公式サービスであるため、Obsidianのアプリ更新時も問題が起こらないよう配慮されている可能性が高い。外部サービスはあくまで自己責任だ。
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消失リスクの低減: 外部サービスの場合、アプリの更新などにより気づかないうちにオフラインファイルが消えている可能性がある。
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流動的な契約が可能: 月払いならいつでも解約でき、解約してもファイルの同期が止まるだけだ。ページを多く作成する勉強期間中だけ契約し、不要になったら解約するなど、柔軟に運用できる。
必要な時に使えないリスクを避けるための価値が月1000円以下にあるかどうかは個人の価値観だが、私としては「確実性」を重視したいため、以降はObsidian Syncを使用する前提で解説を進める。
2.Obsidian Syncの契約
まずは公式サイトから契約を行う。

プランには「Standard」と「Plus」があるが、主な違いは以下の通りだ。
| プランの特徴 | 解説 |
|---|---|
| Vault(保管庫)の数 | 複数あれば、仕事とプライベートの内容を分けて同期できる(混同すると検索性が落ちるため分離を推奨)。 |
| 同期できる容量 | 1GBと10GBの違い。特定フォルダを同期対象外にできるため、書籍PDFなどを対象外にすれば1GBでもひとまず問題ない。 |
💡 容量についての補足
マークダウンファイル自体は1つ500B程度。画像ファイルも以前紹介した方法で圧縮すれば1つ50KB程度に収まるため、1GBでも画像なら約2万枚まで保存可能だ。気に入ったら、後から追加料金を払ってアップグレードもできる。
3.リモート保管庫にフォルダを作る
同期の設定は、一般的なクラウドサービス(PCのフォルダがそのままクラウドに上がり、スマホから見える)とは少し考え方が異なる。場所が3つあるとイメージしてほしい。
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PC: 「A」というフォルダがある
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リモート保管庫(サーバー): 「B」というフォルダを作り、そこに「A」をコピーする
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スマホ: 「C」というフォルダを作り、そこに「B」をコピーする
A、B、Cすべてに違う名前を付けることも可能だが、混乱を避けるためすべて同じ名前に統一することを推奨する。
💻 PC側での同期設定手順
⚠️ 注意: もし「book」フォルダ内に重いPDFファイルなどを入れている場合は、同期設定前に一時的に別フォルダへ移しておくこと。設定直後に重いファイルの同期が始まってしまうのを防ぐためだ。

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プラグインの有効化: 「設定」>「コアプラグイン」の「同期」をオンにする。
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保管庫の作成: 「同期」メニューを開き、「接続」>「保管庫を新規作成」を選ぶ。

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名前とパスワードの設定: 保管庫の名前はPC側のフォルダと同じ(ここでは例として「test」)にする。パスワードはObsidianアカウントと同じで構わない(他者と共有する場合は別のパスワードを設定すること)。
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接続: 「作成」をクリック後、保管庫一覧から「接続」をクリック。警告ポップアップが出ても「OK」で進める。

- 同期開始: 重たいファイルがフォルダ内にないことを確認し、「同期を開始」をクリックする。これでサーバー上に「test」と同じ内容のフォルダが生成される。

- 重いファイルの同期除外: 再び「設定」>「同期」を開き、下部にある「動画」「PDF」の同期をオフにしておく(同期したい場合はオンでも良いが、容量上限に注意)。
4.スマホに同期する
ここからはスマホ側の操作だ(Android環境を例に説明するが、iPhoneでも考え方は同様)。 基本は初回記事で紹介した「クラウドと同期される場所とは別にフォルダを作り、そこをObsidianで開く」という手順になる。
📱 スマホ側での同期設定手順
- フォルダの作成: スマホの内部ストレージ直下に「test」というフォルダを作成する。

- Obsidianで開く: Obsidianアプリを起動し、「Open folder as vault」で先ほど作った「test」を選択して開く。

- 同期の設定: 「設定」>コアプラグイン下部の「同期」をタップし、リモート保管庫の「test」に「接続」する。

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同期開始: PC側で設定したパスワードを入力して「アンロック」し、「同期を開始」する。
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重いファイルの同期除外: 同期が終わったら、PC側と同様に「設定」>「同期」から動画とPDFの同期をオフにする。
これで同期設定は完了だ。一度設定してしまえば、あとは自動で同期される。
5.【Android向け】画像を検索対象から外す
このままでは、スマホのギャラリーや画像一覧アプリに、Obsidian内の画像がすべて表示されてしまう。これを防ぐための改善法を紹介する。

- .nomediaファイルの作成: ファイル形式は何でもよいので、ファイル名を
.nomediaとした空のファイルを作成する。

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フォルダへ配置: このファイルをObsidianの「image」フォルダ内に入れる。これで画像一覧には表示されなくなる。
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うまく同期されない場合: Googleドライブなどを経由して手動でファイルを入れて対応する。
6.運用上の注意点とトラブル対策
Obsidianを使いこなす上で、必ずバックアップを取っておくこと。 操作ミスでファイルを消去・破損してしまうリスクがあるからだ。以下は私が実際にやってしまったミスの例である。


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画像の誤削除
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画像を消したい時に、エディタ上で右クリックして「Delete image and link」を選ぶと、画像ファイルそのものが消えてしまう。
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画像データは残しつつ、ノート上の表示(リンク)だけを消したい場合は、本文中の文字列
![[画像名]]だけを削除すること。
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オフライン時のフォルダ名変更トラブル
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電波の悪い場所(飛行機内や院内の奥など)で、オフライン状態でフォルダ名を「A」から「B」に変更したとする。
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その後オンラインになった際、別端末から見ると「フォルダ名が変わった」のではなく、「Aフォルダが削除され、新たにBフォルダが作られた」という挙動になることがある。
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ファイル量が膨大な場合、再同期に時間がかかりデータが見られない時間が発生する。
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この挙動を理解せずに慌てて同期を止めてしまうと、一部のデータが欠損した状態になりかねない。
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こうしたトラブルが起きても、バックアップさえあればコピペで入れ替えるだけで簡単に復旧できる。ある程度Obsidianの操作に慣れるまでは、リスクを伴うため定期的なバックアップを怠らないようにしてほしい。
以上でObsidianの操作法についての解説は終了だ。日々の臨床や学習にぜひ活用してほしい。