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そもそも、何のためにお金を貯めるのか?
口座残高の数字が増えること自体が喜びという人もいるし、それを否定はしない。だが、私にとってお金とは、それを使って「思い出」や「記憶」を作るためのものだ 。 楽しいこともキツいことも含め、死ぬ瞬間に振り返って「いい人生だった」と言えることを最大の目的としている 。
その観点から、人生を構成する要素を私は以下のように捉えている。
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時間: 思い出を作り、満足度を高めるために不可欠なもの。
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健康: 人生の総時間を延ばし、思い出の質を高める土台。
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お金: 生活維持と経験のために必要だが、獲得には時間を要する。自己増殖する性質を持つ。
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経験(仕事): 時間をお金に変換する効率を高めるブースター。経験それ自体も価値となる。

以上を踏まえて、優先順位をつけるなら以下のようになる。
人的資本(時間、健康、経験) > 固定資産(時間を生む) > 金融資産(余剰資金の保管場所)
この価値観からすると、お金の優先順位は低く、特に人生で使い切れないお金は無駄である。
もちろん、生活を維持するため、思い出を作るためのお金は必要であるが、如何にしてバランスを取るかという問題だ。
ベストセラー『DIE WITH ZERO』に近い思想だが、本記事ではより詳細に以下の順で私の考えを述べる。
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人生にどれだけコストがかかるか?
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どうやってコストを圧縮するか?
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余剰資産をどう活かすか?
1. 生活費(ランニングコスト)を見積もる

家計簿をつけているだろうか。
私は半ば趣味で緻密に管理しているが、数ヶ月、概算を知るだけでも大きな意味がある。詳細な家計簿を付け続けること自体は時間の無駄なので、趣味でなければおすすめしない。あくまで期間限定だ。
例として、以下は「かなり高めの見積もり」による1人暮らしの試算だ。ドラム式洗濯機などの家電、ベッドなどの家具、自動車や年払いの保険料、車検費など、すべてを償却期間で月割りに(按分)している。
| 項目 | 金額/月 | 備考 |
|---|---|---|
| 食費 | 5万 | 健康直結。1食500円換算。食洗機按分や調理器具も含む。ケチるべきではない。 |
| 衛生費 | 3万 | 衣服、消耗品など機能維持費。 |
| 医療・健康 | 2万 | 定期検診(内科・歯科・眼科)、ジム費など。 |
| サービス | 1万 | YouTube Premium, Netflix等。スマホやPCの按分含む。 |
| 水道光熱通信 | 2万 | 水道光熱1万 + 通信費(スマホ・自宅)1万。 |
| 家賃・交通費 | 10万 | 立地=時間の節約。寮や家賃補助なら下がる。立地と交通費はトレードオフのため合算。 |
| 社保・年金 | 5万 | 所属によるが健保3万 + 年金2万と仮定。 |
合計すると、何も考えず「高めの生活」を送るためのコストは約30万/月となる。社保・年金を除くと25万/月だ。
一見高額に見えるが、自身の家計簿と比較する際はスマホ(12万、6年なら1700円/月)やドラム式洗濯機(21万、7年なら2500円/月)などの費用も含まれているか確認してほしい。
これが何も節約せずに立地のいい場所に住み、快適な生活を送るための総コストだ。
2. 避けられないライフイベント

日々の生活費とは別に、生きていく上で払わざるを得ない、あるいは払う責任が生じる費用がある。
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結婚などのイベント費
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子供の教育費
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老後・終活: 自分の介護、葬儀、墓。親の介護負担など。
これらは特定時期で発生しうる費用だ。各費用の概算について、ネット上の情報には大きなバイアスがかかっているように思われ、おそらくAIなども役に立ちづらい。
自分で具体的に計算するのが安全であるが、正直なところ面倒だし、後述するが詳細に計算する意義にも乏しいと考えている。
今後機会があれば、できるだけ中立に考慮した私の概算を紹介する予定だ。
3. 維持コストの圧縮:仕組み化による節約

先述の「月25万(社保・年金支払い後)」を高いと感じる私は、節約を実践している。
2024年の実績(車なし、定住、独身)は以下の通り。
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食費: 3万(食洗機の償却含む)
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衛生: 3万(髭脱毛、ロボット掃除機按分、消耗品)
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医療・健康: 0.1万(勤務先検診活用。当時ジムなし)
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サービス: 1万(コンテンツ、スマホ・PC按分)
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通信: 0.5万(水道光熱費は寮のためなし)
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家賃・交通費: 0(寮のため。車所有なし)
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趣味: 3万(バイク費用按分、書籍)
※社保・年金は支払い済
合計約11万。仮に都心で家賃・交通費10万を加えても、月21万での生活だ。特に我慢はしておらず、大型バイクを所有し、快適に暮らしてこの水準だった。趣味費を除けばざっくり18万/月という感覚だ。
節約について、私のスタンスとしては「時間 > お金」 を原則としている。
数ポイントのために時間を浪費したり、頻繁に回線契約を乗り換えるようなことはしない。その時間があれば寝当直を1回入れたほうがマシだ。
基本的な節約については、下記サイトが参考になる。
たいていのことは書いてあるが、別の意見がある場合は紹介していく。
4. 「金融資産」をどう活かすか(4%ルール)

お金を目的とするとキリがない。前述までの生活コストを試算して初めて、理性的にいくらまで貯めることに意味があるかを試算することができる。まずは自分で家計簿をつけてみて、この項を参考に計算してみてほしい。
4%ルール
過去の金融市場を分析し、年4%までの取り崩しなら資産は枯渇しないという経験則だ。税金やインフレ、保守的なリスク見積もりとして、ここでは「引き出し全額に課税される」と仮定した3.2%を採用する。
仮に、節約した生活費(社保・年金込)を25万/月として試算する。
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必要生活費: 25万/月 × 12ヶ月 = 300万円/年
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目標資産額: 300万円 ÷ 3.2% ≒ 9,375万円
約1億円あれば、働かずともストレスのない生活レベルが維持できる。
手取り50万で生活費20万なら、月30万(年360万)が金融資産へ回る。運用益ゼロでも約30年で目標額達成だ。
複利が効けばもっと早いし、ここに年金が加われば必要額はさらに減る。教育費などのライフイベントも、この資産の増分(運用益)で十分賄えると考えている。
だが、もっと根本的な問いがある。
「そもそも、我々は完全に仕事を辞めるだろうか?」

周囲を見ても、完全リタイアより「せいぜい週3日程度の緩やかな勤務」を望む者が多い。断言してもいいが、週3日でも働くなら、金融資産を取り崩す必要すらない。最低限の臨床能力さえあれば、給与だけで生活は十分に回る。
初期研修上がりのフリーランスという、医師の中で最も不安定な立場の私でさえ全く不安を感じていない。安心してほしい。
結論として、金融資産について悩む時間そのものが無駄だと私は考えている。
余剰資金をインデックス等の「箱」に淡々と投げ込んでおけばいい。ほとんどの人は、個別株の財務諸表を読み込むより、Netflixを観たり公園を散歩したりするほうが、人生の満足度は高いはずだ。
5. 致命的な破綻リスクへの備え
基本的には「考えなくていい」金融資産だが、破綻リスクだけは潰しておく必要がある。
詳細については他のサイトに任せるとして私の考えを紹介する。
A. 死亡・高度障害リスク

公的制度で基礎生活は守られるため、不足分のみ民間保険で補う。
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事故: 私は日常的な運転をやめた。移動中も作業ができる公共交通機関のほうが、時間効率も安全性も高い。四国など絶対に車が必要と言われる地域でも、特に問題なくスポットバイトをこなしている。
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病気: 患者さんに推奨していることを自ら実践する。病気になってから不安になるより、予防にコストをかける。
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家族への保障: 4%ルールに基づき、「目標資産額」と「現在資産」の差額分を掛け捨ての定期保険で埋めるのが確実。私の年齢で計算した場合、5,000万・55歳満期で月6,400円だった。
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先進医療: 予後を数ヶ月伸ばすために大金を払うより、元気なうちにやりたいことをやるように意識している。
B. 医師過剰・AI代替リスク

医師の需給バランスが崩れる可能性はある。贅沢な生活に慣れないことに加え、自身の優位性を作っておくことが重要だと考えている。私の場合は以下の2点を維持、習得しようとしている。
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フットワークの軽さ: 離島でも僻地でも行ける機動力。
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物理的処置(内科・救急初療): AIが進化しても、最終的な責任と物理的処置は人間が担う。
離島に高価なロボットを配備するより、私の日給のほうが安ければ仕事はある。
もしそれすらAIに奪われるなら、人類全体の労働が不要になっている社会だろう。
C. 金融崩壊・国家破綻リスク

戦争や預金封鎖、ハイパーインフレ。
この状況で役立つのは、金融資産ではなく人的資本だ。数字も紙幣も金塊も食べられはしない。
貨幣価値が消滅しても、「風邪を診る対価として大根をもらう」ことはできる。
この究極のリスクがあるからこそ、私は金融資産を「霞」と捉え、人的資本(スキルと健康)を最重視している。
まとめ:維持コストを抑え、浮いたリソースを「やりたいこと」へ注ぐ

生活基盤の維持コストを把握し、仕組み化で最適化し、致命的なリスクの芽を摘む。
それが完了したら、残りのリソースを存分に「自分のやりたいこと」に全振りしてほしい。それが何かは個々人により異なるだろうが、私のおすすめを以下にまとめているため参考にしてほしい。
やりたいことをするためには、お金だけでなく時間も重要だ。日々の生活にはドラム式洗濯機などの生活家電の導入が有効だ。先述のサイトが参考になる。
キャリアを含めた自分の人生の設計、健康寿命の維持により、より大きな時間を生み出す可能性がある。以下記事も参考にしてほしい。